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「右手の親指 貰い星一つ」

written by 皐月絵夢

今日もお仕事
くたくたになって残業を終える
帰宅時間を記入して家に帰る
いつもの繰り返し

帰り間際に
「おつかれさま」
の一言と共に
手のひらに乗せられた飴玉一つ

口の中に広がるほのかな甘さと
胸の中に広がるこそばゆいような温かさ

「ありがとう」の言葉と共に頭を下げた

右手の親指に貰い星が一つ




feelings of master

ひとりぼっちの帰り道
ハンドル握る指先に
ぽわりとともったその輝き

さっきまでとても寒かったのは
カレンダーが冬だからじゃない

つまらなくても前だけ見てる毎日で
痛めた首が回らずに
背中でみつめるだけだった

なつかしく 小さなやさしさが
するりと胸を通り抜け
忘れ物した指先に

微笑んでる

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