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「夜更けのスパゲティ」

written by みさり

換気扇の回る湿った台所
ぬるい湯飲みの氷水
夜が明ける間際まで語り合い
スパゲティを作った

長い夜を過ごし
たくさんの深い傷を背負ったけれど
なくした記憶を手探り
散らかった思い出をかき集めるならせめて

足音をひそめて
眠る吾子の傍を抜け
君のためにスパゲティを作ろう




feelings of master

オリーブオイルやアルデンテ
そんな言葉から
温かく距離を置いた
寝ぼけ眼のスパゲティ

きしんだ体が求めるもの
しびれた頭が求めるもの

それは
幾度も
待つ時間も
味わった
いつもの あれ

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