ことばは想いにかなわないけど
       それしか届けられるものがないのなら
                   想いの限りことばを紡ごう




主のおすすめ





「奪えないもの」

暗い部屋
疲れてしまった君の胸をうめる諦めの独り言
全て思い通りになる人生なんてない
自分のやりたいようにはできないことばかりだ

でも
「やりたいようにやろう」
と「思う」ことは
自分の心のままにできるはず

どんなに困難でも
障害があろうとも
誰に何を言われようと
その意志までは縛れない
奪えない

結果はどうあれ
手応えは残るよ





「僕の知らない彼女の時間」

部屋のドアを開け
君が言う
行ってくるね
の中で
バイト行ってくるね

一番切なかった

700円そこらの時給に
君との時間を奪われてしまうことが
君の時間が
僕の知らない時間になってしまうことがに
切なかった

編みかけてあきらめたんだと思う
あのマフラーらしきもの
ぼくに何を買ってくれるより
君が編む姿を見ていたかった




「だれかとわたし」

だれかを
やさしくないなって思うとき
そんな自分も
ちょっとやさしくないなって思う



「捨てた感覚」

冬の風に
不意に感じた懐かしさ
さむいさむいとはしゃいだあのころ
失ったのではなく
捨ててきた感覚

北風は感じるものから避けるものへ
どろんこは楽しいものから汚いものへ
変わったのではなく
変えたのだ
自分が

たくさんの感じる力
閉ざしてゆく
その先に
何が残るだろう



「始まりの笑顔」

少しぎこちない
少し照れくさい
けれど
灰色の空に 朝日がのぼるように
君の笑顔をよびおこす
そんな始まりの笑顔を
僕は持ちたい

〜主より〜
オンラインで詩を掲載されてるサイトを回っていて思ったのは 素材のサイトにあるサンプルのように、だいたいこんな感じで すよというのがわかる詩がいくつかぱっと見られたらいいなと いうことなのです。
振り返ってみればこの「宿り木亭」にしても客室ともう1ヶ所 に飾ってきた詩が多くなり、全てを読むのは大変です(それぞ れに思うところのあるものなのですが)。
そこで、レストランでメニューが読めないときには「シェフのおすすめを」と 言ってきりぬけよう、というどこかで聞いたテクニックにかけて初めての方など に向けたセレクション「主のおすすめ」を作ってみました。 お気に召されたらどうぞ他の詩もご覧くださいというところです。
作成にあたり、作品に若干手を加えて世界に入り込みやすくしてみたつもりです。 どちらがよりいい表現なのかは迷うところなのですが。

もし、感想などいただけるようでしたら 掲示板
メールでいただけると嬉しいです。
もっと他の詩も読んでみたい
という方はどうぞこちらへ

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