初めの一歩
<里親制度について聞いてみよう> 

「里親制度のことをもっと知りたい、自分の住んでいる地区の状況を知りたい」

 その思いに応えてくれるのが児童相談所を初めとする里親関係機関です。
 ここでは児童相談所で里親制度についての相談や里親認定の受付をしているケースを想定し、最初のアプローチの一例を挙げてみます。

 

STEP1 一歩踏み出すその前に下調べ

 知らない人に会うときは誰でも多かれ少なかれ緊張することでしょう。でも、ちょっとした準備をしておくと気持ちに余裕がでてきます。

 まずは自分の住んでいる地域を担当している児童相談所がどこなのかを調べましょう。
 あなたのお住まいの地域が政令指定都市、または中核市で金沢市か横須賀市なら市役所、それ以外なら都道府県庁のホームページなどから「里親」「児童相談所」などをキーワードにして探してみましょう。 地域によっては「○○児童相談所」という名称でないところ(子ども相談センターなど)もあります。

 探しあてたら所在地をチェックしましょう。あなたのお住まいから近くにあったでしょうか?それともけっこう遠くにあったでしょうか? しかし、どちらの場合でもここでいきなり児童相談所へ出向くのはおすすめできません
 というのも、児童相談所はなかなか忙しいところで、職員の方が1日中予定が詰まっていたり、外出していることも多いからです。 意気込んで出かけてみても「今、詳しい人がいないんです」「夕方になれば戻ってくるかも」「ちょっと夜中まで予定があって」なんてこともあるかもしれません。

 里親担当の職員の方があまり多くいないところもあるようですので、ここはより確実に相談できるようにまずは電話をかけてみましょう

 先ほどの所在地の書かれていたあたりに目を戻し、電話番号をチェックしましょう。 電話番号が一つしかない場合はそこにかけるしかありませんがいくつか電話番号がある場合は「里親担当」と書かれているところがないかを確認しましょう、ない場合は「相談」という文字があるところがいいかと 思われます。

(注意)他の番号が通じない(通話中など)場合でも目的の異なる「虐待通報用の電話番号」にはかけないようにしましょう。

 

STEP2 電話をかけるその前に

 電話する番号が決まったら一端落ち着きましょう。
 電話をして聞きたいことは決まっていますか?聞きたい項目がたくさんある場合は、聞き落としのないようメモ用紙などに下のように整理しておくといいでしょう。

(例)
<聞きたいこと> (答えのメモ欄)
この地区に里親は何人くらいいますか?  
この地区に里親のところで生活している
子どもは何人くらいいますか?
 
     ・
     ・
     ・
 

 また、相手から聞かれるかもしれないことについてもあらかじめ答えを用意しておくと「この人は里親制度に関心が高い方だ!」と担当者の方の対応に熱が入るかもしれません。

(例)
・里親制度を知ったきっかけ (TVで見て、ホームページを見て)
・里親になりたいと思ったきっかけ(里親を必要としている子どもの多さを知って)
・家族構成とそれぞれの年齢
・里親になることについての家族の考え

 加えてちょっと気にしたいのが、電話をする時間帯はいつがいいのかということです。
「思い立ったが吉日」とはいえ、なにしろ多忙といわれる児童相談所です。 週明けや朝一番は休み中や昨晩のうちに起きたことへの対応にバタバタすることが多いようですし、 夕方の終業前の時間には外へ出かけていて担当者の方がいないということも想像されます。

 これらの事情を考慮すると9時前後、お昼前、午後1時この3つの時間がねらい目ではないでしょうか。 始業後30分くらいの時間ならバタバタも落ち着き、まだ外にも出かけていないかもしれません。 また、お昼の前後には外出していた担当者の方も事務所に帰ってきていることも多いでしょう。

 

STEP3 いよいよ電話をかけてみましょう

 さて、いよいよ電話をかけます。緊張する方もいることでしょう。
 どんな人が出るでしょうか?男性?女性?若い人?年配の人?
それはかけてみなければわかりません、どんな人が出ても自分の側で落ち着いて話のできる態勢を整えましょう。 メモ用紙と筆記用具をそばに置いて、いざダイヤルです。できれば人当たりのよい人が出ますように…

RRRRRR・・・RRRRRR
(カチャッ)「はい、○○児童相談所です」

 さあ、まずはどう切り出しましょう?
 電話にどんな人が出たのかはわかりません、同じ児童相談所の職員でも里親制度に関する知識には人によって差があるでしょうから まずは一番わかっている人かを確かめ、そうでなければわかっている人に代わってもらうのがいいでしょう。

(例)
「里親制度のことについて伺いたくてお電話しました、里親担当の方はいらっしゃいますでしょうか」
→「はい、少々お待ちください」
→「はい、私が里親担当です、どのようなことをお答えしたらよいでしょうか?」
あとは用意した質問をぶつけてみましょう。

<電話でどこまで聞きましょう?>
・もっと細かく聞きたい、もっといろいろ聞きたいけどあんまり長電話も…
・実は電話はちょっと苦手、緊張してしまって聞きたいことがあんまり聞けない…
・相手の反応や顔を見ながら話したい

と思う方は、ある程度のことを聞いた後、児童相談所へ出向いて直接話を聞くための時間を取ってもらうことをお勧めします。
 担当の方の予定もあるでしょうから、自分の予定で候補日をいくつか決めておき、すり合わせるのがいいでしょう。 その場合は担当の方のお名前を聞いておきましょう、また、担当の方の直通の電話番号も聞いておくと今後の連絡がスムーズになります。

 ある程度いい感触が得られて気持ち的にも前向きだったら 「もう少し詳しく、できればお伺いしてお話を聞きたいのですが、お時間をとってもらえますか?」 と切り出してみましょう。

 それでは、あなたと児童相談所とのよい出会いがありますように!





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