詩も含めて「ことば」っていうのは 「誰かに伝えたい気持ち」があるから生まれるんだなと思う。 最初に気持ちありきのことば。 気持ちに押されることなくことばだけを紡ぎ出そうとしても 水面にうかんだ枯葉をすくい集めるような「作業」になり、 心の断片を繋ぎ合わせた文字の集まりが生まれるだけ。 そして相手があってのことば。 一人ごちるときのことばは自分の中でぐるぐるまわっていて 行き場のないもやもやしたもの。口に出しても力無く地面に 落ちるだけ。気持ちを届けたい相手がいるから、「伝えたい」 という思いが加わって「ことば」が生き生きと「命」を持っ たかのように心から溢れ出す。 とめどなく湧き出してくる思いが心(胸)にいっぱいになっ て、伝えたい人に向き合ったときに溢れ出す。 そのときの「ことば」は気持ちに最も近い、 「本当」に近いことばなのだと私は思うのです。 その気持ちやことばは輝きを持っていて、その輝きは他を見 下すような高みにいる冷たい輝きではなく、すべてをやさし くつつみ込むようなあたたかな輝きなんだと思います。 私が詩なり他の表現なりをすることの基本姿勢は、 「誰かを元気にする(元気になるなりかたや程度は色々であ るわけですが)」 ことですから「本当」に近いことばでなくてはならないわけ で、表面の輝き(綺麗さ)を磨くより、中から溢れてくる輝 き(温もり)の方を大切にしたいと思うのです。